未来予創独自の取り組み

目指すのは「通うのが楽しい事業所」

目指すのは、 利用者の方に 「通うのが楽しい事業所」と思ってもらえることです。利用者の方には一般企業で働くことが難しい方もいて、中には家に閉じこもっている人もいます。家から外に出て、規則正しく生活するには、まず通うのが楽しくないと長続きしませんよね。
次に、規則正しく生活できないと夜寝ることが出来ないし、家庭で家族との関係が上手くいってなくて家に居るのがストレスになっている人もいます。

このように、利用者の方にもいろんなタイプの人がいるので、それぞれの人に合った「支援計画」を立てることが大切です。
ですから、最初の目標は、①通うこと、②規則正しい生活を送ること、なんです。そこが成立してはじめて次のステップに進めます。ここは就労支援「移行」事業も就労支援「A型」事業も同じですね。就労支援の「前提」となるこの2つのステップを私たち未来予創はとても重視しています。

「職員はいつでも笑顔!」がモットー

未来予創のモットーは「職員はいつでも笑顔!」。目指している事業所のところで言ったように、「通うのが楽しい」事業所であるためには職員の笑顔が必須ですよね。就労支援施設の中には、職員にも利用者の方にもあまり笑顔がなくて、一言も喋らず黙々と作業をしているところもあるんですよ。むしろ笑顔で働ける就労支援施設の方が少ないんじゃないでしょうか。


誤解のないように言っておくと、当然そういう施設が向いている利用者の方もいらっしゃいます。ただ、未来予創という事業所の場合は、社長の島村がよく喋るのもあるんですけど(笑)、楽しくお話しながら作業ができたらいいな、と思っているんです。
「通うのが楽しい」、「楽しく働く」が未来予創のコンセプトなんですね。

就労支援=単純作業、という業界のイメージをひっくり返したい

未来予創には精神障害の利用者の方が多くて、一般的に、そういう障害をお持ちの方は職場が長続きしにくい、という傾向があるんです。
そこで、私たち未来予創が設立当初から掲げているのがパソコンスキルの習得です。パソコンスキルがあれば、自立した生活がぐんと出来るようになりやすいんですね。たとえば、いままでのように「雇用契約」を結んで、事業所に毎日通わなくても、在宅でお金を稼ぐことが出来るようになれば理想的ですよね。

どうしても就労支援施設が提供している就職先って、工場内の軽作業とか、商品陳列とかの「単純作業」が多くなりがちなんですね。でも、当然それに向いていない人もたくさんいらっしゃる。では、向いてない人はどうしたらいいのか? その問いに対するアンサーというか、その方々への「受け皿」というか、「単純作業じゃなくても稼げる仕事はある」と伝えたい、業界を変えるために広めていきたいんです。

特定の仕事には向き・不向きがあって当然

未来予創が提供している仕事は、いままで業界では扱ってこなかったような仕事が多いんです。しかも、新しい仕事がどんどん増える(笑)。仕事の種類がたくさんあるということは、それだけ利用者の方の「受け入れ」もしやすいのかなと。

これは障害のある方に限りませんが、私たちも含めて、特定の仕事にどうしても合わない、向いていない人がいらっしゃいますよね。でも、もし就労支援施設が提供している仕事が少なかったら、向いていない人はそこで終わってしまう。そんなのおかしいじゃないですか。
私たちは、その人に合った仕事に一生懸命、取り組んでもらいたいと思っています。だから、仕事の種類がたくさんあれば、ある程度は融通を利かせて利用者の方に振っていくことが出来るのかなと考えているんです。

「未来予創で就労支援を受けたい!」と言ってくださった利用者の方に聞いてみると、「決め手」はパソコンスキルが習得できることという方が多いです。ほかにも、ネットショップで商品を販売する仕事も用意しているので、洋服・アクセサリーに興味がある人は、最初からそれが目当てで未来予創に入ってくる方もいらっしゃいますね。

未来予創の就労支援事業所としての特徴は、何と言っても「就職率」の高さです。ここ2年で9名が就職しました。定員10名の施設の数字としては、異例の就職率の高さではないでしょうか。それだけでなく、就職先での「定着率」も現時点で9割という高い数字を誇っています。これが意味するのは、未来予創で身に付けたビジネススキルやビジネスマナーがきちんと就職先の企業で役に立っているということです。

事業所は自由なスタイル(笑)

なぜか就労支援施設って人の目につかないような場所にあるんですけど、未来予創の事業所は宇部市中宇部の閑静な住宅街、入り口が通りに面していて、日中は太陽の光がたっぷり入ってくるので開放的な気分でスキルを身に付けたり、働くことが出来ます。また、すぐ近くにファミリーマートもあるし、事業所のすぐ裏には公園もあるので、休憩時間はコンビニに行くも良し、公園で休憩するのも良し。未来予創は、利用者の方を信頼して規則をあまり設けていないので、その人が過ごしやすいように自由にしてもらってOKです。

通勤に関してですが、一般的に、就労支援施設ってマイカー通勤を禁止している事業所が多いんですよ。でも、未来予創はその中でも例外で、車で通勤される利用者の方が多いですね。もちろんバスなど公共機関を利用しての通勤もOKです。

社長の島村誠という人

島村は楽しい雰囲気づくりの天才、です。メリハリをつけて仕事を教えたり、作業をさせるのも上手だと思います。やっぱり就労支援施設は、社会生活、集団生活を学ぶ場でもあるので、ルールを守ったり、締めるところは締めないといけませんから。でも、根っこの部分が優しいんでしょうね。若いけど相手への気遣いがすごく出来る人です。
それから、島村は義理堅い人です。ここを始める前に老人介護施設で働いていたとき、利用者さんが亡くなると涙を見せるんですよね。普通は慣れていくものなんですけどね。人とのつながりを大事にするって、なんか温かいじゃないですか。

利用者の方に無理はさせない主義

未来予創では、代表の島村の考えである、その人が出来るところから始めればいいじゃん、というのが基本的なスタンスです。だって、出来ないことを「やれ!」って言われるほど苦痛なことってないですよね。その人が「できること」を増やしていく。まずは、簡単なことから「できる」を増やしていく。一段、一段、階段を上るように成長していってほしい。
私たちは利用者さんに無理をさせる、無駄なことをさせるのが嫌いなんです。無理をさせなくても出来るように「ルール」を作ろう、「手順」を整えていこうというのが未来予創なんです。

関心を持ってもらうために、事業所として取り組んでいること

まだまだ「未来予創」は名前が知られていないので、宇部市主催の説明会などに参加して知ってもらったり、そのほかにも、自社運営のネットショップでは、「障害をお持ちの方が取り組んでいる事業です」と表記して情報発信を継続して行なっています。
いま私たちは「雇用に縛られない自立」というテーマで取り組んでいるのですが、それには理由があります。もともと従来の就労支援事業って、圧倒的に工場とかで軽作業をさせるケースが多いんですよね。
未来予創では、もし外で働くのが難しい人なら、在宅で働く道もある、在宅で生計を立てる道もある、と世の中に提案したいんです。就労支援業界に、今までになかった「働き方」を作りたいという夢を持っているんですね。もともとパソコンの仕事を取り入れたのも、在宅でも働けるようにという想いがあったからです。

自立して「自信」を取り戻してほしい

やっぱり「未来予創に来てよかった」と思ってもらいたいたいですよね。就労支援施設に来ている利用者の方は仕事面、就職面で悩みがあるからウチに来てるんですよね。ということは、そもそもの「目的」は就職ないし、自立してお金を稼げるようになってもらうことです。その「目的」が叶ったとき、つまり結果が出てはじめて「未来予創」に来て良かったとなります。だから、私たちは「結果」にこだわりたいんです。

人間にとって、仕事をして自分で稼ぐのは思っている以上に大切です。自分の稼いだお金で生活できないようになると、不思議なもので人って否定的なものの見方、マイナスな考え方をするようになっていくんです。たとえば「生活保護」や「障害年金」をもらって生活するのは決して悪いことではないけれど、そうしているうちに、自分を取り巻く状況を悪く考えるようになっていくんですよね。ですから、プラス思考でいるためにも、自分でお金を稼ぐってことが大切になるんです。

「悪循環」をどこで断ち切るか?

ひと通りビジネスマナーや仕事のスキルを身につけて頂くと、就職に向けて「面接」の練習をしていただくことになりますが、先ほど言ったように、生活保護や障害年金を受けていると、ついマイナスな発言をしてしまうようになるんです。マイナスな発言は雇う側からすれば印象が良くないですよね。つまり、仕事をしていないと「悪循環」が生まれてしまうんですよ、それをどこで断ち切るか? だから、ぜひ「未来予創」に来て、ここで悪循環を断ち切って欲しいですね。

逆に言うと、ひとたび自分でお金が稼げるようになると、自然とプラス思考に転換するのかなと思っているくらいです。自分で稼いだお金で生活できるようになると「自己肯定感」が出てくるんですよ。つまり、自立して働くということは「人間の尊厳」を守ることでもあるんですよね。仕事は何でもいいから、自立して稼げるようになれば、家庭での問題や友人関係の問題も好転していくんです。要するに、みんな繋がっているんですね。

どんな利用者の方が多いですか?

未来予創の利用者の8割が軽度な精神障害の方です。意外に思われるかもしれませんが、うちの利用者さんは性格が明るい方が多いです。だからですかね、雰囲気が合わない方は長く続かないんですよね。きっとそういう方は軽作業系の事業所が向いているんでしょう。どちらが正しいとかではなくて、向いているか、向いていないか。それだけなんです。

利用者の方は、仕事がうまくいくと喜ばれる方が多いですね。ウチの特徴かもしれませんが、社長の島村の「喜怒哀楽」が人より大きくて、まさにカラダ全体を使って喜ぶので、社長の喜ぶ姿を見たい一心で利用者さんが頑張るっていう構図もあるんです。おかしな事業所でしょ(笑)。でも、身近な人が大喜びする姿を見れるのが嬉しいのかもしれませんね。

ほかにも、仕事を達成した充足感や、課題を乗り越えた嬉しさもあると思いますけど、自分以外の誰かが喜んでくれるから頑張れるという部分は大きいと思います。

あと未来予創では、仕事の成果に応じて、ちょっとしたご褒美を用意してるんですね。お菓子程度ですけど。子供っぽく見えるかもしれませんが、利用者の方はかなり喜ばれますね。こんな風に、小さなことに真剣に楽しく取り組むのが未来予創の流儀です。

就労支援「移行」と「A型」ってどう違うの?

未来予創での「就労支援」では、 就労継続支援「移行」事業も就労継続支援「A型」もスタートは一緒です。 まずは毎日安定して通うこと、未来予創という事業所に「慣れる」ことです。

すべてはそこから始まります。そして、そこから「移行」と「A型」で分岐していきます。

就労継続支援「移行」事業の場合

①まず「基礎」を習得する

  • ビジネスマナーを身に付ける
  • 基本的なビジネススキルを身に付ける(パソコン、電卓など)
  • 実際の仕事をしながら能力を高める
  • OJT(オン・ザ・ジョブトレーニング)
    実際に、未来予創が受けた仕事を体験しながら能力を高めていく。
    本当の仕事だから工賃をお支払いしている。

②就職に向けた活動

「基礎」の習得と、OJTでの能力開発に1年間。基礎的な能力が身についたら、 次はいよいよ就職に向けた活動を開始します。まず情報を集めて、自分で行きたいところを探します。

希望の就職先が見つかれば「ハローワーク」であったり、「障害者就業・生活支援センター」であったり関係各所と連携を取りながら具体的に進めていきます。

私たち未来予創が大切にしているのは、本人の意向です。私たちが「ここに行きなさい。」という風に特定の会社を勧めることはしていません。もし人から勧められた就職先だったら、簡単に辞めちゃいますよね。誰だって自分で探してきて、頑張ろうって決めた会社の方が長続きしますよね。

就労継続支援事業「A型」の場合

雇用型と言われる通り、一般的な職場と変わりません。

  1. まず職場(未来予創)に慣れること
  2. ほぼ同時に作業も進めていきます

就業時間について

●就労継続支援「移行」事業
 11:00~16:00(2時間勉強、2時間作業などパターンは様々)
 休憩時間(昼休憩1時間、作業1時間毎に10分の小休憩)

●就労継続支援事業「A型」
  11:00~16:00
  ※半年間通ってもらって、出勤率等を見ながら本人が希望すれば10時出勤も可
  休憩時間(昼休憩1時間、作業1時間毎に10分の小休憩)

よく誤解されること

「移行」と「A型」を誤解されることが多いですね。具体的には「移行」に来れば、お金がもらえるんじゃないかという誤解です。一番多いのは、何をやっているのか分からないいということです。未来予創のご近所さんも「よく通りかかるけど何をやってるところ?」とはよく言われます。

就労支援施設でする仕事と言えば、軽作業中心だろうと思われがちです。しかし、未来予創では、パソコン、ネットショップ、ハーバリウム製作、配送など、従来はなかったような魅力的な仕事をたくさん用意しています。

未来予創の指導方針

利用者の方の話をしっかり聞くことです。個別支援計画では、最初の面談で相手の状況をしっかり聞いて、実際に作業や勉強をやってもらいながら、その人に合ったプログラムで支援します。面談にかけている時間は他の事業所より多いんじゃないでしょうか。つまり、それだけ利用者の方と向き合うことを大切にしているということです。

個人的には、先入観を持たないように心掛けています。先入観があると、自分の中に先に結論が生まれてしまうからです。たとえば、利用者同士でトラブルが起こったときに、先入観があると、どちらか一方に肩入れしてしまう可能性が出てくるじゃないですか。それを避けたいんですよね。だから、いつでもニュートラルな立場でいられるように心掛けているんです。語弊があるかもしれませんが、友人同士のようなコミュニケーションやスタンスを自分の中でイメージしています。

なぜかと言うと、利用者の方に本音で話してもらうのが何より大切なので、一番コワいのは本当の気持ちを言ってくれなくなることです。「これは正直どうなの?」と思うことでも、頭から否定するのは絶対にしないようにしているんです。未来予創は「自立して自信を取り戻してもらう場所」なので大前提として何でも相談できる場所であることが最優先なんです。

具体的にどんな風にサポートするか

未来予創は、仕事面でのサポートをしている事業所です。「移行」の方だったら就職のためののサポート、「A型」の方だったら未来予創で雇用されて働くためのサポートになります。一方、私生活のサポートは「相談支援員」という専門の人がいるので、そちらに相談してもらいます。体調面のことだったら病院で医師に相談してもらいます。未来予創はそういった専門機関との「調整」をする役割も担っています。

また、就労支援施設のサポートの一環として、利用者の方との「面談」は、「移行」の方で最低でも月に1回(多い人は毎週)、「A型」の方で最低でも3カ月に1回はそれぞれ1時間の面談時間を設けています。この面談を行なうことによって、利用者の方の夢・願望や、いま直面している課題がはっきりするので、それを解消できるように未来予創の職員が具体的にサポートをしていきます。

新しく入ってくる方へのメッセージ

ほかと違って「笑い」の絶えない事業所なので、私たちと一緒に楽しく頑張ってみませんか。